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【適塾再考】第2部医学編(20)斉民の信を得ざれば…

 緒方洪庵がドイツ人医師フーフェラントの「医師の義務」を抄訳した「扶氏(ふし)医戒之略」の第8条には、こうある。

 「病者の費用少なからんことを思うべし。命を与(あた)うとも、その命を繋(つな)ぐの資を奪わば、また何の益かあらん。貧民においては、ここに斟酌(しんしゃく)なくんばあらず」

 医者は患者の負担を考えて、貧しい患者には費用の軽減を図るべきだ、という主旨である。

 漢方医学を学んだ儒学者の太宰春台(しゅんだい)(1680〜1747)は「紫芝園(ししえん)漫筆」の中で、「世間の庸医(ようい)(藪医者)どもは、病気を治療せずに、“元気”をつけると言っては朝鮮ニンジンを処方する。ニンジンは(薬効が強いので)、多く与えるとかえって健康を損なう。しかも、黄金の3倍もの値段がするので、患者の財産まで潰(つぶ)してしまう」と憤慨。ことわざに「人参(にんじん)飲んで首くくる」というのも、この事情を表している。

 現在でも、健康保険がきかない未承認の抗がん剤などで同様の事態を招く恐れがある一方、健保制度をよいことに、過剰投薬や重複診療で医療費を無駄遣いしていることも問題。結局、国民にそのツケが回って来ることを考えると、医師が患者の医療費軽減を心掛ける戒めは、今も真理であるといえよう。

                   ◇

 「医戒之略」の第9条にいう。

 「世間に対しては、衆人の好意を得んことを要すべし...

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(引用 yahooニュース)

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